せっかく三連休にしたので、今日は遠出。はるばる甲府へ向かったのだった。立川でうまいこと検索で提示されたのより一本早い特急に乗りこめた。途中停車駅は八王子のみ。高尾を通過するとしばらく山間を走る。絶景といえそうな風景がトンネルの合間に垣間見える。とにかくトンネルが多かった。
いきなり風景が開ける。甲府盆地に入ったのだ。ちょっと感動的だった。1時間ちょっとで甲府駅到着。駅直結の商業施設があって首都圏の郊外駅とあまり変わらない。
南口から出ると要塞のようなヨドバシカメラに出迎えられる。その脇を通り抜けてまずは観光スポットといえそうな甲府城址の舞鶴城公園へ。無料で入れる。階段を上って天守の跡へ。見晴しがけっこうよくて周囲を山に囲まれた甲府の街を360度見ることができた。公園を出ると道路の向かいは真新しくて立派な県庁の建物で、近接して市庁舎があるようだった。
あたりはこのあたりの中心街で、面状に商圏が広がっているが、けっこうシャッターがおりてる店が多い。歩いてる人の姿も少ない。ランチを取ろうと思っていたが、なかなか店が見つからないのだった。
アーチ状のアーケード街、甲府銀座でようやく開いてる店を見つけた。老舗の郷土料理店。なかはぼく以外客はなく若い女性スタッフたちは手持ち無沙汰のようだった。せっかくなのでほうとうを食べた。ほうとうは麺以上に具が大事だと思うが、それが少ないのが残念(カボチャも鶏肉も一切れずつ)。
なるべく魅力的な通りを選んで縦横に進んだ後基本的には南下していく。改装中で閉鎖されてる小さな動物園や水族館とは名ばかりの古びて今も営業してるかわからないアクアショップなど、地方色豊かなものを見た。やがて甲府から富士までのびてるJR身延線の線路にぶつかった。この先に進んでも帰れないので、このあたりを南限として甲府駅の方に戻ることにした。
身延線甲斐住吉駅近くの踏切を渡り路地を選んでいくと川がある。荒川という名前だと後で知るが、無論首都圏を流れる荒川とは無関係だ。いったん渡ってしまうことにした。急速に夕闇が濃くなる。さっきから時折霧雨がぱらついていたがひとしきり強くなる。甲府駅に向けて北上すると再び荒川を渡ることになった。あたりは少しずつ灯りが増え街らしくなってくる。
せっかくなので北口ものぞいておくかとガード下をくぐる。朝日通りという商店街が今風のイルミネーションとともになだらかに坂に沿って伸びている。比較的新しいおしゃれな店が多かった。その商店街の終わりまで進んでぐるっとUターンして駅北口まで戻る。周辺は新しい高層ビルが多い。駅前広場も立派だ。新開地なのだろう。
甲府の感想: 盆地の大きさに比例して街も大きいが、南口の中心街は魅力的だが衰退が隠せない。おそらくロードサイドに賑わいを奪われているのだろう。ただし北口が新市街としての役割を受け持っているので、そこから南口に波及できれば、これから盛り返す可能性はある。一番印象に残ったのは最初に見た舞鶴城公園。
帰りは特急券を取る列車を間違えて一本後にしてしまったので、キャンセルして普通列車で帰ることにした。1時間くらいしか変わらなかったと思う。
蒸し暑いくらいの一日だったが、高尾に着いたときには風が冷たくなってきて上着を羽織る。首都圏の電車は乗客が多くてさっきまでのがらんとしてボタンを押さないとドアがあかない電車がうそのようだ。
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