渋谷では行列必至のたらこスパゲティーに横浜ではすぐさまありつくことができた。かなり奥まった場所にあるのがぼくにとっては幸いだが店にとっては災いかもしれない。
もともと相鉄に乗ろうと思っていたがちょっと意外に市営地下鉄に乗ってみた。意外性を突き詰めた結果終点湘南台のひとつ手前下飯田で下車した。
駅は環状4号線に面している。相鉄いずみ野線のゆめが丘駅は目の前だ。空虚だった駅周辺にソラトスという大きなショッピングサイトを建設中で白いフェンスで敷地が囲まれていた。来年夏開業らしい。早く来すぎた。
道をそれるきっかけを探しつつ交通量の多い4号を北上する。結局長後街道との交差点でちょっと道をそれた。そのまま境川を渡り横浜市を脱出するプランもあり得たが、今日はなるべく横浜市側を歩くことにした。あとでわかったが相鉄のいずみ中央駅から近かったようだがほとんどそういう雰囲気は感じなかった。
住宅地を抜ける細い道をゆく。ようやくようやく秋がやってきた。自然にペースも上がり、歩くこと自身に内在する心地よさが感じられる。夏の間は何を求めて歩いていたのかわからなくなる。
時折農地が混じるようになる。環状4号を意図的に避けてコースを選んでいたのに、結局は合流してしまう。割とすぐまたそれるつもりがかなり長い間進み続け、それまでの泉区から区界をまたいで瀬谷区へ。相沢川という小川と交差するところでようやくまた道をそれた。
あたりは急速に夜になる。瀬谷駅と大和駅の間の相鉄本線の線路下をくぐった。境川に今日初めてぶつかり川沿いを進むがすぐに離れる。東名の舌をくぐるとロードサイドの店舗がいくつか並んでいた。瀬谷駅からかなり離れているのにこの賑わいは不思議な感じがした。
境川を渡り満を侍して横浜市脱出。歩道がわかれてないのに車が多くて歩きにくいと思ったがやがて大通りと合流する。けっこうあたりは開けてきて大きな街に近づいたかと思うが、左手の駅はその印象に反して簡素だった。もうひとつ意外だったのは小田急江ノ島線の駅ではなく東急田園都市線のつきみ野駅だったことだ。そのほうが自宅に帰るのには都合がよかった。
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