汐留のベトナムフロッグ。この店で何を食べるべきか正解がまだ見つからないなか今回はブンチャーハノイというつけ麺にチャレンジ。春巻きやサラダもついてゴージャスだった。
東北本線で唯一の茨城県の駅古河へ。二度目だ。今回はここから同じ茨城県の五霞町まで歩いて「こが」から「ごか」ということば遊びのような経路を思いついたのだ。都心は今日も相変わらずの猛暑だったが、古河は雲が厚く垂れ込めているのに湿度は低めで、かなり涼しく感じた。それだけではるばるここまできた元が取れた気がした。
西口と東口で迷ったがよりにぎやかに見えた東へ。しっとりと落ち着いた街並みを抜けて南側の県道を一路東へ。まず古河市役所総和庁舎を目指すことにした。今の古河市は元の古河市と総和町、三和町が合併して生まれたので各市町に庁舎がある。総和庁舎は現市域の中央部に位置しているのだ。新幹線のガードをくぐったところで神社の緑に惹かれて道をそれたがすぐに県道に引き戻される。ようやくその先で庁舎前への道に入る。総和庁舎は思ったよりこぢんまりしていたが反対側の中学校が大きくて立派だった。
散歩用の靴でなく通勤用の靴できてしまったことに気づいた。決して歩きづらくはないがソウルがちょっとかたい。長く歩くと疲れそうだ。
五霞町は茨城県で唯一利根川の南にあるのでどこかで利根川を渡らなくてはいけない。その前に利根川に近づく必要があるが思ったよりずっと遠かった。有機農法の刺激臭をやり過ごし、人の涙を舐めるといわれる妖怪みたいなコバエを避けて、大きな工場が並ぶ一角。一転して由緒ありそうな大きな寺がある古い町。そして利根川を渡る橋に接続する国道4号のバイパスを渡る。歩道がつながってなくていったん奥に分け入る。そのあたりから境町という別の自治体に入るはずだ。かすかに降っていた霧雨が俄然存在感を増してきた。夏の驟雨ではなくしとしと降る雨だ。たまらずカサを広げる。
地図ではもう一本奥にも橋があるようだった。そっちに進むのも悪くない気がした。しかし、行手には高架道路。確認すると圏央道だった。自動車専用なので歩行者は渡れない可能性が高い(調べてもわからなかった)。同じ道を戻るのは嫌なのでぐるっとまわってバイパスまで戻る。こっちも高架だった。歩道はその下の両側に伸びているが、上の道と接続できないまま、だんだん細くて暗くて荒れた感じになってきた。気づくべきだったがこのバイパスも自動車専用なのだった。橋を歩行者が渡れる保証は何もないが、行けるところまで行ってみるほかなかった。
雨はいつの間にかあがっていた。時刻は7時をまわりすっかり夜だった。
土手から階段が高架に接続しているのが見えた。とりあえずほっとしたが、あの土手まであがる必要がある。右手の小道がカーブして土手上への道に接続してそうに見えたので進んでみたが相当進まないといけないことがわかったので撤退。実は高架の左側に階段があったのだった。土手に上がり橋の入口にたどり着いた。
橋を渡ると五霞町。こっちは今歩道のつけ替え工事をしていて回り道を強いられてしかもわかりにくい。嫌がらせかと思った。どうにか民家があるあたりに舞い戻って一息ついた。とはいえ相当さみしい。街灯はまばらで歩いてる人はほとんどいない。なにはともあれこの暗黒地帯から脱出しなくてはいけない。当然のように五霞町役場を目指すことにした。そこまで行けばバスがあるだろう。
町役場到着。ここから最寄りの幸手駅まで6キロ以上なのでバスに乗るしかない。役場はかなりこぢんまりしている。幸手駅行きのバスは7時台には一便も走ってなかった。次は8時10分でほぼ30分後だったが、もうバスは停まっていて運転手の人が掃除している。ベンチもないので近くの花壇の縁に座ったが、ちょっと立ち上がってよくみるとダンゴムシがもそもそ動きまわっていた。まあかわいいやつらではあるが、さすがにもう座る気にはならない(踏みつぶしてないか心配だったが大丈夫そうだ)。道を戻ったところにあったファミマでトイレを借りたりして時間をつぶす。
自宅まで2時間以上かけて帰り着いた。地の果てのような場所だった。
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