丸の内でパスタを食べてから大宮に移動。まだ16時半でこの季節なら日差しが照りつけているはずだが、今日は重い雲に覆われている。まずはひたすら西へ。駅周辺の繁華街からけっこう馴染みのあるさくら並木通りを進むとだんだん住宅が増えてきてほとんど見覚えのないあたりに入っていく。大通りにぶつかる手前で遊歩道に誘い込まれすぐに小さな公園へ。あたりは三橋という地名になり、そこからしばらく続く。かなりの広域地名のようだ。しばらく北上を続けて三橋中央公園という大きな公園へ。昨日と同じような雨が落ちてきた。広い道路を渡ると細い路地が毛細血管みたいに走っていた。
荒川を渡ってしまうか、南下するか。プランは大きく2つあったが徐々に後者に傾いていった。アカシア通りというちょっと開けた通りに入ってさいたま中心部に戻る感じだろうと思った。「プラザ」という町名がおもしろい。荒川の流れは全然遠いはずなのに土手にぶつかった。河川敷が異様に広いのだ。予期せぬ遭遇のもうひとつは氷川神社だ。このあたりで立て続けに3つくらい見つけた。どれにも村社氷川神社と書かれている。かつて村ごとに氷川神社を祀るのが流行ったのだろうか。
夢のなかみたいにいきなり夜になっていた。路傍で白くきらめいていたのはヘビの鱗のようにみえた。ピクリとも動かなかったので死んでいたのかも知れない。いくら歩いても街の中心部は近づいてこなかった。当初南下を続けて武蔵野線の西浦和までいこうと思っていたが、まだまだずっと遠いのだった。作戦をかえて東に曲がるといきなり街らしくなってきた。大通りに出て首都高下をくぐり、起伏の多い路地を抜けると唐突に埼京線の南与野駅に到着。
今日も霧雨の一日だった。
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