ようやくとった平日休み。最近の通例では遠出するところだが、疲れ気味だし、行ったことのない場所に行くという飛び道具でしか満足できないのもいずれネタ切れが必定でさみしいので、初心にかえって都市を楽しむことを心がける。
スタートは代々木。小田急線の踏切が待ちきれずにサザンテラスをちょっとかすめた後、路地を選んで第一チェックポイントの新宿アイランドを目指す。平日は人の流れが違うので風景が違って見える。文化学院の裏手からビルの隙間、都庁の足下を通って青梅街道の手前に新宿アイランドはある。
新宿アイランドにきた目的はサラダうどんだ。前回、東口にあった店が閉店していて西口の2店舗も定休日で食べられなかったので、今日はそのうち1店舗がある新宿アイランドに初めて行ってみることにしたのだ。ちょうど1年ぶりのサラダうどんおいしかった。
そこから第2チェックポイントの初台にある東京オペラシティを目指す。青梅街道からなので西に向かいつつも新宿エリアを北から南に縦断する形になる。成り行きでまず西に進んで神田川、山手通りを渡り、中野区に入る。土日にこの辺を歩いても意識しなかったが、平日は学生があたりを行き交っていて、東京工芸大学の存在感がある。同じ街でもまったく違う色に塗られてる。
中野区本町から少し歩くと渋谷区本町で注意してないと同じところをぐるぐる回っていると錯覚しそうだ。山手通りと平行に路地を選びながら南下していく。ごつごつとひび割れた地面と青い空。やがて不動通りの商店街にぶつかり山手通り側からオペラシティに入り込んだ。
ここのアートギャラリーが空間として大好きだったのだが、ずっと足が遠のいていた。確実に10年はきてない。ようやくの再訪だ、イラストレーターの宇野あ喜良展をやっていた。よく把握しないでみたのだが、幻想的な絵柄でとても楽しめた。展示点数がとても多くて圧倒された。上の階で収蔵品展が開かれていた難波田史男と宇野亞喜良はタッチの繊細さが共通してる気がしたが、宇野の方は90歳を越えても現役で描き続けているのに対し難波田は32歳でフェリーから転落して死去しているのが対照的だ。展示もよかったが相変わらず館内の佇まいがいい。
展覧会で立っているのは散歩より疲れるので多めに休憩してから散歩再開。駅前の商店街から初台坂を下り、代々木上原の小刻みな起伏を越えて駒場へ。駒場通りという枝分かれをした複雑な形状の道の中で右側の枝がずっとお留守になっていたので久しぶりに入り込んでみた。その後井の頭線の踏切を渡って駒場野公園を通り抜け、池尻で246を渡る。
アイスを買って食べてたら唇にくっついてしまった。軽い気持ちで引き剥がしたら皮まで剥がれてしまい血が出てきてアイスが血まみれになってしまった。ちょっとした惨劇だ、
中目黒到着。試しに東急のクレカ決済をiPhoneから使って乗ってみた。何の問題もなくスムーズ。
いろいろ果たせなかったことが果たせた一日だった。
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