横浜で大戸屋ランチ。
熱海の帰り道にちょっとかすめただけの湯河原をちゃんと訪れてみることにした。駅の北側は山がすぐそこまで迫っていて街は南側に広がっている。駅前はめちゃくちゃ小規模な熱海という感じだ。商店が並ぶメインストリートをまずは西に進む。なだらかに坂を下って先には伊豆の山々が信じられない大きさの塊となっていた。
県境というと大河や険しい山がはさまるのが通例だが、街中を流れるている千歳川という小さな川の先が静岡県だった。せっかくなので足を踏み入れておくことする。対岸は川沿いを歩けなくて高台の細い道を進んでいくことになる。明確な違いは駐車してるクルマのナンバーが伊豆であることだ。4, 500メートルくらい離れた隣の橋でまた神奈川県に戻る。
住宅、商店、事務所が入り交じった中心街をかすめて町役場。東海道線の線路をくぐると坂がはじまる。反時計回りに山地を抜け湯河原の観光エリアに回り込むコースが思い浮かんだが日没までそんなに間がないのでリスクを回避して新幹線に沿って東側へ。それでも傾斜はどんどんきつくなる。
結局湯河原運動公園(愛称:ゆめ公園)にたどり着いた。真新しくて立派な公園だけど人の姿が少ない。グラウンドを突っ切って向こう側に出ようとしたがイノシシの侵入防止ということで通路が封鎖させれていた。入口の方に戻る。眼下には真鶴半島が山椒魚の頭みたいに見えた。割と幅広なのにほとんど車が通らない通りを下っていく。太陽が沈んだ夕闇の中飛び回るのはコウモリかと思ったらツパメだった。特に標識のないまま湯河原町から真鶴町に入る。東海道線の高架を狭い歩行者用の隧道でくぐり、ちょっとした街道筋にぶつかった。まだ距離が短いので駅とは逆に進む。沿道には町役場もあるしうまい感じに小田原方面に抜けられそうだった。
岩海岸という漁港にぶつかって一気に以前来たときの記憶が蘇った。ここはどん詰まりで、小田原方面には坂を延々と登って尾根伝いの道に出なくてはいけないのだ。左側が低くなって民家が並んでいるのでそちらが海のような気がしてくるが、右側の林を越えたところに海はあるのだ。海岸からかなり離れたところを進む。
やがて高台の県道にぶつかる。根府川駅を検索したら1時間以上歩く必要があった。真鶴と根府川の間は想像以上に離れているのだ。もう根府川に向かう以外の選択肢は残ってない。以前歩いたときはまだ太陽が照っていたが今日はすっかり夜だ。超自然的なものはまったく怖くないが、高台から見下ろす夜の海は怖い。カーブしながら道は続いていって、いつの間にか小田原市に入るが、その先が長いのだ。ほんとうはショートカットできたのに律儀に遠回りの県道を進んでしまった。それでも少しずつあたりは街らしくなってきた。脇道がなんだか魅力的に見えるが入り込む意味も気力もない。
ようやく根府川駅到着。ちょうど目の前で電車がいってしまって18分待ち。さすが東海道線、ローカルな駅でも本数が多い。
1 / 0