アクアラインを経由して木更津に行くには川崎よりも羽田から行った方が早くて安いことに毎回気がついてすぐに忘れる。道路がものすごく渋滞していて木更津金田バスターミナルに着いたのは定刻の30分遅れだった。
いきなり20度越えになっていた。最初はぽかぽか気持ちよくてエネルギーが湧き上がってくる気がした。今日の最初の目的は三井アウトレットパーク。近いかと思ったが2kmくらい離れていて30分近く歩かされた。観覧車が目印だ。中に入り込む。中と言ってもショッピングモールとは異なり屋外に店が並んでいる。フードコートに向かう。ラーメンと豚丼で迷ったが今日は後者。豚汁もつけた。
散歩再開。バスターミナルを挟んで反対側の干潟を目指してみる。地図で見ると魚の目玉みたいな特徴的な地形なのだ。モチベーションが一気に萎えたのは、事前に干潟について調べても中に入れるかどうかわからなかったからだ。しかもどん詰まりでつぷしがきかない。かなりの田舎道だ。湿地を干拓したのかあたりに水田が増えてきた。墾田永年私財法はいつだったっけ?農地を区切る直線的な道と自然な地形の間の接続に手間取りつつも干潟の入口に到着。門はやはり閉まっていた。入口に掲げられた案内板にもいつこの扉が開くのかということはまったく書いてなかった。
せめて元来た道を通らないように、干潟を形成した小櫃川に沿って進んでいく。土手に上がって川面があらわれる。この先の河口に干潟があるのだ。小櫃川はほんとうに橋がまばらで、県道87号にかかる金木橋まで遡る必要があった。
この先はフリープランで木更津市中心部をぶらぶらしようと思っていたのだが、ふと思いついてJR東日本随一の不採算路線久留里線に駅に行ってみたくなった。木更津の隣駅の名前は祇園。なんか風情を感じる。列車は毎時一本なので時刻を確認すると、行ったばかりで50分後。時間が余ってしまうと思ったので更に隣の上総清川まで歩こうなんて考えたが、実際経路を確認するとそのまま歩いたのでは間に合わず早足で挽回する必要があった。のんびりしたかったのになんか慌ただしくなってしまう。
大きな航空自衛隊の基地があった。閉じた門越しに女性が制服を着た男性に差し入れらしきものを渡していた。二人は終始無言で、男性は車で基地内のどこかに去っていった。きな臭さが増す昨今だが、戦争が起きないといいと強く思う。
経路案内の導きで電子発車の2分前に祇園駅にたどり着いた。国道409号に面したとても小さな駅だった。Suicaが使えないので待合室の発券機で乗車駅証明書を発券する必要がある。列車はけっこう混んでいた。木更津駅で窓口に並んで現金で精算したがSuicaでも支払いできるようだった。
往路と同様羽田まで高速バスで帰ろうと思ったが先に横浜行きのバスが来たので気分を変えて乗ることにした。往路以上の渋滞に巻き込まれたが、オレンジや昼光色の街灯に照らされた夜の横浜港は驚くほど幻想的だった。
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