日射しは暖かだが、風は強くて冷たい。
海老名から。ランチはビナウォークのつきあたりのラーメンコーナーで、緑と赤の彩り豊かなニラ玉担麺。本場四川風ではなくニュータンタンメン本本みたいな感じだ。たまにこういうジャンキーな感じのを食べたくなる。
高くて新しめのビルが並ぶエリアから空き地が多いエリアへ。中心部のビル群が青空の下燦々とした光を浴びながら浮かび上がる風景がいい。偶然初めて海老名市役所を見つけた。歩き始めたばかりで疲れてはなかったが小田急線近くの公的施設の隅にあったベンチが妙に気持ちよさそうで、つい座ってしまった。
まず相模川に近い有鹿神社を目指した。なんでも相模国最古の神社らしい。もっと由緒ありげかと思ったが庶民的で開けた感じだった。そこから相模三川公園へ。子どもたちを中心に賑わっていたが、こぢんまりとした大きさで、あとから神奈川県立だということがわかって意外だった。小高い展望台のようなスペースからみてみたが高さがないのでまわりからみるのと変わらなかった。
住宅街をかすめて相模川河川敷に沿った未舗装の道へ。水たまりとごろごろとした小石。両側はは資材と廃棄物置き場だ。やがて河川敷に接して反対側は広大な芦原が広がる。ずっとこのままかと思ったが、土手にあがるとともに舗装され道幅が広がり車道と歩道が並走する。太陽が丹沢の山影にかくれて徐々に夕闇が濃くなる。濃くなる夕闇の中川面が鈍い銀色に光る。ネコにエサをあげている人が男女問わず何人もいた。やがて整備された遊歩道のエリアは終わり、道は住宅地の縁にはいっていく。川に段差ができて3段の滝になっている。死亡事故多発、 川に入るなという警告が数ヶ所にあったので、このあたりに遊歩道をつくらないので、立入を制限する意図かも知れない。
すぐまた遊歩道があらわれる。支流が相模川に合流するところに人道橋が立て続けにある。橋自体はライトアップされているが、下にみえるはずの景色はもう暗くてよくみえなかった。もうひとつ渡って、なんとなく目的を果たした気になるが、さらに貪欲になり、相模川の対岸に渡り、レアな愛川町に足跡を残そうかと思う。川縁の薄暗いのに車の通りがそこそこ多い道が昭和橋につながっていた。渡り終えるまであえて対岸の自治体を確認しなかった。標識が橋の終わりにあってだんだん大きくなり文字が読めるようになった。「厚木市」。残念。しかし地図を確認すると愛川町まではそれほど離れてないようにみえた。
かなり急な上り坂が続く。かなりのぼったあとに長坂下というバス停をみつけて坂の名前とまだ上がありそうなことに絶望するが、実際はすぐあとで坂は終わる。その先が愛川町との境界だったが、方向を間違えて厚木市のエリアを進み続けた。しかもそちらの方向では境界が後に退いてしまう。しかもあたりは工業団地なのでワンブロックが長い。延々と遠回りしてようやく愛川町に入りこんだ。土曜日の工業団地でも仕事帰りのような人が数名歩いていた。いっそう風が強く冷たくなってきた。目的を果たしたしバスに乗ろうと、行く手にあったバス停で時刻を確認したらちょうど1時間待ち。土曜日は本数が少ないのだ。さすがに待てないので、本厚木駅の方に近づいて別の停留所を探すことにする。あっという間に厚木市にもどって、愛川町で歩いたのは数百メートルだった。その代償が寒空の下のバス探しだ。
だいたい20分くらい歩いて六本松というバス停をみつけた。時刻表を確認すると4分後に海老名行きのバスがくるようだ。ラッキーだと思ったが、なかなかバスが来なくて不安になる。結局4分遅れでバスはやってきた。
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