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2024-01-26 : 檜原小前(停) - 武蔵増戸駅 (14.6 km)
Shinichi Sugiyama
Shinichi Sugiyama

仕事を休んで東京都の島嶼部以外で唯一の村檜原村へ。武蔵五日市からバスに乗る。どこで降りるか迷ったが檜原村の中心といえる町役場までの本宿役場前を通り過ぎて3つ目、「檜原」という文字が入る檜原小前という停留所で降りてみた。一応街といえる地域から山間へと入り込む境界の場所だった。

坂をおりてまず町役場を目指す。目の前にはどでかく山がそびえていた。なんといっても村の中心だからチェーン店のひとつやふたつあるだろうと高をくくっていたが皆無。あてにしていたローカルなラーメン店も昼営業が終わっていた。空きっ腹のまま歩くことになってしまった。

基本的には都道33号を武蔵五日市を目指して歩くが、メインストリートをそれて迂回ができるところでは積極的に迂回することにした。檜原村の中心エリアはあっという間に終わる。快晴で空は真っ青だが、両側を山に挟まれて早くも太陽は隠れてしまった。

都道33号は秋川と並走する。このあたりでは秋川の南側だ。小さな橋を渡って秋川の北側の道をゆく。静かな住宅地を抜ける起伏の多い道だ。車もほとんど通らない。川の流れに沿って蛇行して進み、道はまだ続いていたがその先山間につながるので離脱できる最後の橋を渡って33号に合流。お土産物屋とか蕎麦屋があったが営業してないようだ。開いてたパン屋を通り過ぎたがここでパンを買って歩きながら食べる選択はあったと思う。早くもその先で檜原村を抜けあきる野市に入るのだった。両側を林に挟まれる。

カーブの先で左手に秋川とそれを渡る橋がみえた。Google Mapsでは道はつながっているのだがまちがいで崖で遮られている。200mくらい進んだところに下に降りる道があったのでそこから橋のたもとまで戻ることにする。ようやく橋を渡って川沿いの未舗装の道。古びた民家は現住なのか廃屋なのか。坂を上って左手からきた舗装路に合流する。荷田子バス停付近でまた33号に合流しようと思っていたが地図を北にすべらせると、実は北に迂回すれば武蔵五日市まで裏道伝いに行けることに気がついて俄然モチベーションが高まった。

右手下の林の中には秋川の支流があるががほとんど水は流れていない。やがてそれが足下まで上ってきてまたいだが、水溜まりのようなものはあるようだ。その先ではるかに大きな養沢川を渡る。そこからは都道201号に入り南下して秋川の方に戻る。201号は33号に合流するのでその手前で脇道に入る。

河岸段丘の上から秋川や河川敷を見下ろす高台の道だ。獣の臭いがする気がして、開けているとはいて冬眠から目覚めたクマがいてもおかしくないとぼんやり思うが、姿を見せたのは飼育されてる山羊二頭だった。置物みたいに静止したままじっとこちらを見つめている。

33号が秋川との間に入りこんで近接するとあたりは住宅に囲まれて街らしくなる。五日市高校をかすめてとうとう33号に再び合流した。沿道には商店が並んでいた。五日市は都心から離れた駅の西側の方がにぎわっている。まだ昼の光がかろうじて残るなか武蔵五日市駅到着。ここで散歩は終わりと誰もが思ったが予想していなかったことが起きた。ほぼぼくの到着と同時に電車が発車してしまったのだ。25分待ち。発作的に隣の駅武蔵増戸に向けて歩を進める。

武蔵五日市と武蔵増戸間は駅間が長いことに気づいてUターンできる次の場所で引き返そうと思ったが、そのポイントが思いのほか遠くて、もう次の電車に間に合わなくなっていた。やはり武蔵増戸を目指す。意外なことに今日最大の心臓破りの急坂が待ち構えていた。陸上選手らしい若い男性が練習をしていた。それくらいの坂なのだ。なんとかのぼりつめると五日市線の踏切があり、その向こうには大悲願寺という名雨だけじゃなく門構えや境内が立派な寺があり達成感を与えてくれたがその先は線路沿いの平凡な街並で、夜の訪れとともに武蔵増戸駅にたどり着いた。

これで東京都の島嶼部以外の市区町村は一通り歩いたことになる。

2024-01-26 : 檜原小前(停) - 武蔵増戸駅 (14.6 km)